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働き方改革関連法案の「裁量労働制」について

先日、働き方改革関連法案の「裁量労働制」に関して、データの不適切使用があり、安倍首相が答弁を撤回する場面がありました。まだ他にも数値の異常などの不備が見つかり、野党は批判を強めていますね。

 

 

裁量労働制はなぜ危険か――「働き方改革」の闇

裁量労働制はなぜ危険か――「働き方改革」の闇

 

 

「裁量労働制」とは?

そもそも、「裁量労働制」とはどういう事なのでしょうか。

簡単にいうと、労働時間に関わらず賃金が支払われる制度なんです。

働き手は自らの「裁量」で仕事ができるとされてますが、長時間労働をしても残業代は付かないです。実は対象業務などの基準は厳しいんですよね。現行法では、研究者や記者、デザイナーなど専門的な職種(専門業務型)や、企業の中枢などで事業計画などに携わる業務(企画業務型)に限られています。

しかし実態は、裁量がない労働者に適用され、結果として長時間労働を強いられているケースは少なくないようです。ブラック企業では長時間労働や残業代未払いのトラブルも発生しています。

 

 

データの不備、安倍首相答弁を撤回

今回の国会で紛糾したのは、法改正の議論の中で厚労省の調査結果をめぐるデータの不適切使用でした。安倍首相は、裁量労働制が適用されている人の労働時間に言及し、「平均的な方で比べれば、一般労働者よりも短いというデータもある」と述べていました。しかし、このデータが不適切だったのです。裁量労働制と一般労働者のデータを、本来は比べられないにも関わらず比較していた。という話です。

議論が始まってから3年にわたって、不備のある比較データを使っていたこととなり、野党からは強く批判を受け、首相は答弁を撤回し謝罪しました。

そしてこれ以外にも、行政、労働者、企業側で法案を議論した労働政策審議会に出されていた資料でも、残業時間が「1日45時間」といった数値の異常が見つかるなど、グダグダになっています。

 

裁量労働制の本質は

そもそも裁量労働制の本当の目的は、業務の遂行や時間配分を自分の裁量で決められるというところにあります。法で定められた対象業務に適用され、命じられる業務量も過大でなければ、ストレスのない働き方が実現できるはずです。それなのに、対象外の業務に適用されたり、形だけは対象業務に見えても裁量がほとんどない労働者に適用されて、結果的に長時間労働と残業代の未払いが横行しているケースが少なくありません。会社側が残業代を払いたくないがために制度をうまく適用している事例も中小企業ではよくあるようです。

 

裁量労働制の人の労働時間実態は!?

ある調査では、月平均労働時間で比べると裁量労働制の方が一般労働者を上回っているという結果も出ているそうです。このデータからも、本来対象としてふさわしくないにも関わらず制度を適用され、裁量もなく過大な業務量を与えられている人たちがいることがわかります。

私の会社でも一部の部門では、明らかに裁量労働制の社員の方が、業務量が多く当然会社に残っているので、慢性的に長時間労働になっているようです。残業代がつかないから裁量労働の職位に昇格したくないという社員も少なからず居ますね。

 

実態をよく把握して議論を重ねるべき

今回の改正案については、裁量労働制の拡大対象の業務定義が問題と思います。「課題解決型の開発提案業務」など一部の営業職が追加されるという事になっていますが、この解釈だと非常に定義が抽象的なので、既存の単体販売職以外の営業部門が全て対象になりかねないですね。対象外の社員に不当に適用されて問題になることが色んな企業で発生するでしょう。

曖昧なまま適用されないように、もう一度、きっちりと現場の状況を正しく把握して議論をやり直して欲しいものです。