今日の話題は、映画「猿の惑星」って本当に起こり得る事だというお話。
先日、見掛けたニュースで、
我々人間の脳は、他の霊長類に比べ非常に大きく、遺伝子が最も近いとされるチンパンジーと比較しても3倍ほどの大きさだと言われています。
これまで多くの研究者たちが、ヒトの脳の肥大化についてさまざまな議論を繰り広げてきましたたが、いまだ不明な点が多いようです。
しかし今年、全容解明に一歩近づく、興味深い研究結果が報告されたそうです!
「人間の遺伝子でサルの脳が2倍に」
アメリカの学術誌に発表された研究によると、サルの胎児に人間の遺伝子を移植することによって、サルの脳のサイズを2倍にできることが分かったそうです。
実験では、サルの胎児に、「ARHGAP11B」という人間特有の遺伝子を注入し、経過を観察すると、遺伝子を移植した胎児の脳が、妊娠100日目頃に最初のほぼ2倍の大きさになり、より高度な大脳新皮質を発達させ、人間の脳に類似したものになったことを確認したとの事。この結果から、「ARHGAP11B」が人間の大脳新皮質の拡大の原因である可能性が浮上しています。
我々人間の大脳新皮質は、進化の過程で肥大化し、頭蓋骨の限られたスペースに収まるよう、しわになって折り込まれているが、この猿の胎児でも同様の現象が確認されましした。
研究を行った学者は、「大脳新皮質が拡大し、脳の表面がひだが出来ていることが判明した」とコメントしています。
そして、その実験に使われた猿の胎児のその後は・・・
残念ながら・・
倫理的観点や「予測できない結果」になることを考慮し、その胎児を中絶することを発表しました。
研究者の一人は、「胎児期を過ぎて、人間の遺伝子を持ったサルが生まれてくるように実験を許可するのは無責任で倫理的ではない」とコメントしているそうです。
さらっとニュースで流れていましたが、これってすごい事ですよね・・
臨床実験によって高い知性を身に着けたチンパンジーが地球を支配するという、2011年公開の映画『猿の惑星:創世記』を彷彿とさせるような研究成果です。
倫理感をもって研究は継続させずにストップしたようですが、映画の中の世界が現実に起こり得る事だ。。
怖いけど、研究を継続して欲しい思いもありますが・・・