税金払うのやめませんか?
という見出しに引き寄せられて、手に取った本。
只野範男さんの
「完全版 無税入門」
元サラリーマンの著者が、ノーリスクで1,000万円を節税したノウハウ本で、税務署が絶対に教えてくれない安全に「無税」にする方法を実体験に基づいて解説しています。
この本は10年前に、ベストセラーになったハウツー本ですが、昨今の政府による「副業解禁」宣言に合わせて、最新の情報を詰め込んだ新作となっています。
ざっとどんな本かといいますと、
サラリーマンをしながら、副業をとおして、所得税を全額還付しようという内容です。
この方は、趣味のイラストを雑誌に寄稿し、毎年50万円から100万円の収入がありました。その収入を事業所得として、イラスト制作に関連する費用を経費として積増して赤字にし、サラリーマンの方の給与所得と合算で納税を免れてきたのです。
次のような流れで所得税を算出します。
1.二つの所得を合算すると、赤字と黒字の所得は相殺できます。
2.合算した所得から各種所得控除を引き、課税所得を出します。
3.課税所得に対応する税率を掛けて所得税を出します。
4.課税所得がマイナスになれば、所得税はゼロです。
5.すでに納付した所得税は、確定申告で還付されます。
要は、副業の赤字とサラリーマンの給与所得の黒字を相殺し、天引きされた所得税を取り戻すという事なのです。
同じようなことを、普通のサラリーマンが全員取り組めるかというと、それはちょっとハードルが高いですね。
一番大きい課題は、税務署に事業所得と認めさせる継続した副業ができるかという点です。ここをクリアできれば、副業に関連した費用を経費として処理できるわけですが、そう簡単に継続した副業を見つけることは難しいですね。スポットで一時的に副業として売上があっても、それは事業所得とは認められないようです。
私も十数年前から、いくつかの副業を経験してきていますが、単発的な事例はあっても一定期間、継続するような副業はなかなかないのが実態です。
この本にも書かれていますが、副業として長く続けられるポイントは、次の3点だと思います。
・好きなことを副業にする。
・本業を圧迫しないものを選ぶ。
・起業に資金がかからないものを選ぶ。
今からでも遅くないです。何か楽しめる副業を見つけて、がっつり引かれている所得税を取り戻しましょう。
副業をお金を稼ぐ手段でなく、副業を活用して「無税の人」になるというちょっと面白い視点の活動を検討してはどうでしょうか。