在宅勤務・テレワークで日々繰り返されるオンライン会議。
そのお作法について、先日SNSで盛り上がっていました。
日本のサラリーマン特有のお作法というか、変なビジネスマナーをオンライン会議の世界でもしっかりとやるべきだというお話です。
その話題となっていた「謎のマナー」は!
「会議の開始の5分前にはルームに入りましょう」
「終わるときは深々と頭を下げながら会議終了ボタンを押す」
「お客様より先に退出してはいけません」
といったもので、リアルで必須とされているようなビジネスマナーを、オンライン会議の中にも取り入れるべきという考え方です。
まったくナンセンスで、首をかしげたくなるようなものばかり・・
でもこれって、ネタだったようです。
ある個人アカウントが“ネタツイート”のつもりで投稿した書き込みが、さも「本にそう書かれている」かのように誤解され広まったのがどうやら発端のようです。
さらに、そのツイートが匿名掲示板に転載されたり、ニュースサイトやまとめサイトなどで記事化されたりしていくうちに、ネタではなく「本当に守べきビジネスマナー」として拡散されSNSで盛り上がったのが真相のようです。
実際にビジネスマナーの著書を出されている先生によると「オンラインミーティングの入室は1分前で十分」「オンラインミーティングで席次を気にする必要はありません」などのコメントされているとのことです。
その先生いわく、「相手の立場を考えつつ、お互いにプラスの関係を構築させていくもの」としており、「『先に入室していないから失礼だ』などとお互いが思わないこと。それが真のマナーです」とも断言されています。
拡散されていた「謎のマナー」はまったくのネタだというオチなのですが・・
実は、実際にはこれに似たような場面が本当にあるようですよ。
ある大手メーカーの若手社員に聞いた話ですが、上司がオンラインで話している時は、画面の中でしっかりと肯く事、終了するときは、上司や先輩が退出するまで待つとか、リアルにこのようなマナーを守っているとの話でした。
極めつけは、上司や目上の人は、画面のレイアウトの上の方、いわゆる上座に表示させるようにするにはどうすれば良いかを真剣に考えいたという話には驚きました。
オンライン会議では、対面でコミュニケーションを取ることができない分、細かな気遣いが求められるのは理解できますが、マナーを優先するあまり、「意思疎通を効率化する」という本来の目的から外れてしまっては意味がないですよね。
といっても、その企業の風土や部署ルールによって考え方が分かれるので、それぞれに合った対応が望ましいのでしょう。